一見可憐なイメージながら、実はとんでもないギャンブラーの蛇食夢子を中心にして、夢子が転校当初のギャンブル勝負で負けた後、腐れ縁的に仲間となった、ヤンキー娘・早乙女芽亜里、ギャンブルの才能がほとんどない不運な男子生徒・鈴井を加えた三人が、日本の政財界の有力者の子弟が通学する「百花王学園」を舞台に、学園の統率・支配をめぐって、ギャンブルによる大バトルが繰り広げられる、「賭ケグルイ」シリーズの第7弾。
【あらすじと注目ポイント】
収録は
第34話 栄え少女
第35話 氏族の女
第36話 邂逅する女たち
第37話 未遂の女
第38話 憤る女たち
となっていて、副会長・豆生田、会長の書紀・五十嵐清華の二人を打ち負かし、30億の賭金を手にした「夢子」は借金を返済し晴れて「家畜」から脱出するのですが、そんな夢子たちの前で、会長の桃喰綺羅莉が宣言したのが「生徒会長選挙」です。
しかも、現在、学園に在籍している生徒たちだけでなく、綺羅莉が学園外で当主を務める「百喰一族」のメンバーも加えて、生徒会長と一族の「当主の座」の両方を争うという選挙戦です。ここで夢子の生家が実はこの「百喰一族」の一員であることが明らかになるのですが、今のところ、彼女の能天気さは変わらないので、これがどう展開するかは、次巻以降ですね。
ただ、生徒全員に与えられた投票権のチップを手に
そのたった一票が
誰も無視できないほどの大きな力を持つ
といった謎の発言をしているので、彼女なりの謀みはあるのかもしれません。
ただ、一族の他の家のメンバーたちには目障りなようで、早速、一族の中から「蟲喰恵利美」という女の子が、夢子の刺客として名乗りをあげます。彼女のいでたちは典型的なゴスロリ・ファッションで悪意はないようにみえるのですが、実は彼女の属する「蟲喰」家は、一族への反逆者を「拷問」する役割の家。
なので、彼女が持ち出してくるギャンブルも、ギロチンを改良した「指切りギロチン」。ギロチンの刃の下にある台に開けられた穴に自分の指を入れておき、順番でギロチンの刃を支える紐を一本ずつ切断していって、最初に指を抜いたほうが負け、という指を賭けた「チキン・レース」です。
もちろん、蟲喰恵利美が自信満々なのは、このギロチン台に仕掛けを施しているためなのですが、彼女の自信も夢子の
ちゃんと取り外していただけましたね?
という言葉に揺さぶられることとなります。
さらに、彼女の誤算だったのは、ギャンブルの相手に夢子に加えて、命を落とすことを「屁」とも思っていない生志摩妄も参加することで、その戦略も大きく狂っていくことになるのですが、詳しいところは本編のほうで。
少々ネタバレすると、さすがの「拷問娘」も、夢子と妄の「狂」には敵わなかったということですね。
【レビュアーから一言】
今回の勝負で使われた「指切りギロチン」の原型は、フランス革命の時に貴族の処刑を中心に導入されたものなのですが、その導入目的が、「人道目的」であったことをご存じなかった方もあるのではないでしょうか。
当時の斬首刑は貴族だけに許されていたものだったのですが、腕の悪い死刑執行人にかかると絶命するまでに時間がかかって、大変苦しんだ末に絶命することが相次いだため、できるだけ苦痛を伴わない方法として、フランス革命の革命政府の憲法制定国民議会の議員であったジョゼフ・ギヨタンによって提案され、各地の首切り装置を参考に、外科医のアントワーヌ・ルイが設計したものが使用されるようになったようです。
(執行人の首をスパッと切れないという不手際(?)は「イノサン」にもでてきていました)
フランス革命の「陰」の部分を象徴するような「ギロチン」が「人道目的」で開発されたというのは、なんとも皮肉な感じを受けますね。
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