イケメンながら妙なデザインのジャケットと時代遅れのループタイを見につけ、美食家ではあるが、普段の昼食がデリバリーの弁当という探偵「明智五郎」が、行きつけのデリバリー弁当屋の若いオーナー「小林苺」とともに、明智が生み出してしまった「殺人狂」マグダラのマリアの犯行に挑む「美食探偵」シリーズの第2弾。
前巻で、今まで平凡な主婦であった女性を殺人狂・マグダラのマリアに返信させてしまった、明智であったのだが、そのマリアが指導するフレンチレストランでの殺人事件の謎の解決に挑むのが今巻。
【あらすじと注目ポイント】
まずは、最近流行のグルメサイトに投稿している「ぐるめ侍」という男の登場からスタート。立ち食い形式のフランスレストランや、フランスのビストロの風情のあるフレンチレストランで写真を連写しているのだが、料理を愉しんでいる気配なほとんどないですね。
で、そんな男がパンを喉につめらせて窒息死する、というのが今回の事件。事件の起きた店のシェフによるとシェフやギャルソンが背中を叩いたり、水を飲まそうとしても効果がなく、死んでしまったという顛末です。普通に考えれば、事故死と思うところなのだが、明智五郎は、死んだ男の正体が、あちこちのレストランの悪評ばかりをグルメサイトに投稿している「ぐるめ侍」なのでは、と気づき、さらには、店の人が行った救命措置で、水を飲まそうとしていたグラスが落ちても「割れない」ものであったことに気づくところから、殺人事件としての可能性が急浮上してきます。
ここで犯行の証拠探しで大活躍するのが、「小林苺」で、彼女は無農薬野菜の販売サイトの配達員といった扮装までさせられて、フランス料理店への潜入や証拠品探しのためにゴミあらしまでさせられてしまうことになるのですが、詳しいところは本書のほうで。
全体を通して言えることは、明智五郎の生み出した「稀代の殺人鬼」がいよいよ本格稼働というところです。この巻で第一巻の「林檎」に続いて、二人目の「マグダラ・マリア」の協力者が生まれることになります。
【レビュアーから一言】
このレストランのシェフは、本場のフランスのビストロで料理修行してきた人物で、その料理は無名ながら絶品なのですが、これが悪意に満ちた「グルメサイト投稿者」によって悪評をたてられたために・・・、という「グルメサイト」への継承でもあります。
美味そうな料理を目の前にした場合は、「苺」の「アタシ、食ってうまいかまずいかしか興味ないんで」という態度が一番の正解なのかもしれません。
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