チアキは猟犬シロを得て、猟師として一人前になる=安島薮太「クマ撃ちの女」5〜7(バンチコミックス)

2022年1月22日土曜日

ハンティング

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 新型コロナ・ウィルスの感染拡大で、行動制限が厳しくなる中、人気が出ているのが「アウトドア」。キャンプやフィッシングなどアウトドアの楽しみも数ある中で、一番ハードルが高いのがハンティング(猟)といえるのでしょう。

罠ではなく、ライフルでシカ撃ち、ヒグマ撃ちをする大物狙いの女性ハンターで、シカやクマ撃ちをしながら、過去に自分と姉を襲った「クマ」への復讐を狙っていく若き女性ハンター・小坂チアキの猟生活が描かれているのが「クマ撃ちの女」シリーズ。


第5巻から第7巻までは、牧場の出没するクマを撃つため、単独行動をとったチアキに何が起きたかに始まって、地元の猟友会とも関係づくりをして「女猟師」として認められていく姿が描かれます。


第5巻 誤射による顔面負傷を経て、チアキは猟犬の訓練に乗り出す


第5巻は第4巻で牧場の牛を襲ったクマを単独で待ち伏せするチアキのその後が描かれます。狙撃には適当な距離だったのですが、風上にいたことからクマに気づかれ逃げられてしまいます。

それでも、クマを追いかけたチアキだったのですが、クマを見失ってしまったことから混乱してしまい、銃を乱射。間違って倒木を誤射し、銃撃で飛び散った木片が頬にささり大怪我をしてしまいます。


ただ、この向こう見ずな単独での奮闘が北見猟友会長の信頼を獲ち得ることに繋がります


物語は、チアキの治療や伊藤の予定したいた取材期間も終わり、彼が東京へ帰ることによって一旦中断し、9ヶ月後にとびます。


チアキを主人公にしたノンフィクションの売れ行きも堅調で、ライターとしての箔もついてきた伊藤だったのですが、その昨日音では「猟」のもつキラキラしたところだけでなく、グチャグチャなところが書ききれなかったと感じている伊藤は、2取材活動を再開することを決意します。


当然、主人公となるのは「チアキ」なのですが、再会した彼女は北海道犬の猟犬「ワン」を飼い始めています。彼女はワンをクマ撃ちの猟犬として育てるつもりなのですが、猟師としても成長途上で、猟犬を扱ったことのない彼女の指導だけでは、なかなかうまきいきません。


猟友会の会長の「北見」さんの助言に従って、実践での訓練に挑むことにするのですが・・という展開です。ワンの猟犬としての能力が開花していくところと、シカ猟の実戦を経て、チアキとワンの信頼関係が出来上がっていくところを御覧ください。


第6巻 ワンの大怪我と無鉄砲狩りガール見習い登場


前巻で猟の実戦訓練の猟を始めたチアキとワンだったのですが、互いの信頼関係を強めたシカ猟の後、とうとうクマに出くわすことになります。

ここで、このクマ猟で犬に追跡されることに苛立ったクマの一撃でワンは腸がはみ出す大怪我をおってしまいます。クマ猟の大事な仲間となるワンの命を救うためのチアキの奮闘をお読みください。


巻の中程では、狩ガールを目指している女子大生・中野さんの面倒をみることになります。彼女にクマの箱罠猟をみせたり、シカ猟の手ほどきをするのですが、彼女はクマの忍び猟を知り合いと始めたりする、かなり無鉄砲な女性で、チアキのかなり苦労しているようです。

物語の後半部分では、猟友会がシカの駆除のための巻狩りに参加することとなります。本来は単独行動が中心なチアキなのですが、ワンの譲り主で、クマに襲われたワンの手術代を半分出してもらった北見猟友会長には逆らえなかったようですね。


しかし、女性で猟師本の主人公としてもとりあげられたチアキは、嫉妬の的で、かなりアゲインストな風が吹き荒れているようです。


第7巻 チアキは巻狩り後の遭難者を猟師の勘で見つけ出す


第7巻は、前巻で北見猟友会長に強制的に参加させられた「巻狩り」から始まります。チアキと伊藤は「勢子」役が割り振られていて、撃ち手ではなく、シカのおい追い立て役ですね。


最初はあまりやる気もないようなのですが、北側から追い立てる予定のシカの進路が逸れて、撃ち手の薄い南側にシカの群れが向かったところから、それを修正するチアキの活躍が始まります。さらにチアキはシカの群れの最後尾の一頭を撃ってダメ押しをするのですが、その意図は本書のほうでお読みください。


ここで注目しておくべきは、最後尾を撃った一発を「あせって地面を撃った」と嘘をついて自分の手柄を隠すあたりは、アウェイな巻狩の雰囲気を読んでの行動のようですね。


しかし、ここで事故発生。巻狩のメンバーの一人で、最初からチアキに文句をいって絡んできていた男性の行方がわからなくなってしまいます。彼は銃をもって山のほうへフラフラと向かったそうで、本降りとなった雪に迷って遭難した様子です。


ここでチアキはその男性を「獲物」と見立てて捜索を開始するのですが、これが見事に的中。文句をつけていたチアキがシカの追い立てとかで上手いことやったのに苛立ってどう行動していったかをピタリとあてて、彼が遭難している場所を見つけることに成功します。


さらに、その後のワンと伊藤とで撃ったクマの処理で、猟友会で知り合ったメンバーの助けを借りることで、猟師たちに仲間としてチアキも受け入れられていきます。


レビュアーの一言


第7巻の後半部分では、チアキと彼女の姉をかつて襲った片耳のクマの姿が描かれています。さらに、チアキの叔父も登場し、彼が若い頃、先輩猟師とシカ猟に入った山でクマに襲われ、先輩猟師が食われてしまったエピソードが描かれています。

次巻以降では、姉の足を奪った因縁の片耳クマとの対決が始まるのでしょうか?


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