推しのアイドルが産んだ「双子」は母親の無念の死の真相究明に乗り出す=赤坂アカ×横槍メンゴ「推しの子」1・2(ヤングジャンプコミックス)

2023年6月20日火曜日

推しの子

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 地方都市の寂れた診療所に勤務する産婦人科医のもとに、スキャンダルがマスコミにばれることを防ぐため、身元を隠して妊娠したアイドルが入院してきたことから始まる、異色の転生系芸能界コミックが『赤坂アカ×横槍メンゴ「推しの子」(ヤングジャンプコミックス)』です。


あらすじと注目ポイント


第1巻 推しのアイドルの子供に生まれ変わった双子は、母親の復讐を決意する

シリーズの冒頭では田舎の病院で産婦人科医をしているアイドルオタクの「ゴロー」のもとへ一人の16歳の女の子が診察にやってくるところから始まります。その女性は妊娠20週で、双子を妊娠しているのですが、実は「ゴロー」が大ファンで、つい最近、活動休止を発表したアイドルグループ「B小町」の「星野アイ」という女の子で・・という出だしです。

子持ちとなるとアイドル人生は終わり、という所属事務所の反対を押し切って出産を決意する「アイ」に対し、「ゴロー」は全録でフォローするのですが、出産日当日、自宅に帰るところを何者かに襲われて殺されてしまうのですが、気がつくと「アイ」の産んだ双子のほうの男の子「アクア」として「転生」しています。

彼は双子の妹「ルビー」とともに、実の母親の「星野アイ」の大ファンとして「推し活」を始めるのですが、どうやら、妹「ルビー」も星野アイの熱狂的ファンだった誰かの生まれ変わりのようで・・といた筋立てです。こちらの生まれ変わりが誰かは、産婦人科医ゴローの最初の回想シーンにヒントがありますね。

そして、幼稚園に入園する年ごろとなったアクアとルビーは子役俳優や子供ダンサーとして芸能界デビューをする一方で、アイが売れっ子になるよう陰でサポートを続けます。アイの才能と子供二人のサポートで、B小町やアイの人気も急上昇しえ行くのですが、好事魔多しとはいったもので、ある日、見知らぬ男が訪ねてきて、突然、アイの腹に刃物を突き立てます。

突然の「推しのアイドル」アイの死に悲しみに打ちひしがれる二人なのですが、アクア(ゴロー)は自分を殺した男が愛を殺した男と同一人物であることに気づきます。アイの情報を流して、この男を殺人にかりたてた本当の真犯人を突き止めるため、アクアとルビーの「芸能活動」がスタートしていくこととなります。


第2巻 「推しの子」の双子は、母親の復讐のため芸能界を目指す

第2巻は、星野アイの死去から数年経過し、アクアとルビーが高校受験を控える中学生になっている頃から本格的な「芸能界編」がスタートします。

この時にはアイが所属していた事務所の社長はアイの死亡時に失踪したままで、彼の妻が芸能事務所を継いでいるのですが、アイを失った「B小町」は解散し、現在ではアイドル・プロモーションから手を引いて、ネット・アイドルのプロモーションで食いつないでいるという状況です。

母親・アイの死の真相には自分たちの父親が絡んでいると考えているアクアとルビーは自らが「芸能界」デビューをして父親捜しを始めることを決意します。

ルビーはダンスメインの「地下アイドル」として活動し、アクアはドラマの俳優としてデビューして父親捜しをすることになるのですが、二人が入学した「芸能人」が多く通っている陽東高校で、かつてアクアが子役時代にはりあっていた元子訳の女優と再会し、アクアが出演するドラマのヒロインが、その元子役の自称天才女優「有馬かな」であることが判明します。

しかし、子役当時は天才ともてはやされていた彼女も、成長するにつれ飽きられ、いまでは「オワコン子役」とまで呼ばれています。そのせいか、今回アクアとかなが出演するドラマも、若手男性アイドルを売り出すのが目的のドラマ制作で、原作を描いた漫画家も「がっかり」の代物なのですが、ここにアクアの天才的ともいえる演出が絡んでくると意外にもドラマの質が大変化し・・という展開です。

後半部分では、才能の限界を感じ始めた有馬かなが、ルビーと新たな道を模索し始めていますので、詳細は原書で。


レビュアーの一言

このシリーズの発端は、人気アイドルだった「星野アイ」の産んだ双子に、殺されたり、夭折したファンの魂が入り込んで、いわゆる生まれ変わり状態となったことに始まるのですが、こうした前世の記憶をもっているという主張する人は、真偽は別として、昔から存在しているようですね。日本では、江戸後期の国学者であった平田篤胤が遺した「勝五郎再生紀聞」が有名で、それには多摩地方の程久保村の「勝五郎」という農民の前世の記憶のことを記したもので、これは「耳なし芳一」や「雪女」などの伝説の収集で有名なラフカディオ・ハーンが「勝五郎の転生」という本にまとめてアメリカやヨーロッパにも紹介しています。

転生譚や生まれ変わり話はネット上には数多くUPされているので、興味ある人は検索してみてくださいな。

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