ローマを脅かした「ハンニバル」と救国の武将「スキピオ」の最終決戦が決着=「アド・アストラ」11~13

2024年2月5日月曜日

アド・アストラ

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 紀元前3世紀、地中海をその支配下に収めつつあった強国「共和政ローマ」に反旗を翻し、ローマ史上最大最悪の苦難をもたらした、アフリカ大陸北岸にあったフェニキア国家「カルタゴ」の将軍・ハンニバルと、彼を斃し、ローマを滅亡の危機から救った救国の武将「スキピオ」の戦いを描いたローマ戦国史『カガノミハチ「アド・アストラ」(ヤングジャンプコミックスDIGITAL)』シリーズの第11弾から第13弾。

前巻までで、イタリア半島での戦闘でローマ軍は、主戦のマルケルスを失い大きく戦力ダウンしているのですが、ハンニバルの本拠地であるイベリア半島では、スキピオが「カルタゴ・ノヴァ」を陥落させてローマ軍優位に戦闘を進めています。

今回は、いよいよ長年にわたるハンニバルvsローマの戦いに決着がつくこととなります。

あらすじと注目ポイント

第11巻 スキピオはヌミディア王子・マシニッサを味方にし、カルタゴへ本格反撃

第11巻の構成は

第64話 マルケルスの贈り物
第65話 恵みの雨
第66話 再現されるトレビア
第67話 最愛の女
第68話 大樹と若木
第69話 怪物となる覚悟

となっていて、前巻でハンニバルの根拠地「カルタゴ・ノヴァ」を陥落させ、カルタゴ軍に大打撃を与えたスキピオだったのですが、これに危機感を抱いたカルタゴ側は、ハンニバルの弟・マゴ、東ヌミディアの王子・マシリッサ、カルタゴ本国からの派遣軍・ジスコーネが連合し、大軍団を結成して迎え撃とうとします。7万5千の大軍の前にスキピオ軍は押され気味になるのですが、これを救ったのが、マルケルスの配下にいたバンディウスです。彼はマルケルス戦死後、残った兵士を引き連れたスキピオ救援にかけつけた、ということですね。

バンディウスのノラ遠征軍の参加を得て、持ち直したスキピオ軍だったのですが、その後、数日間にわたってスキピオ軍はカルタゴ連合軍とは戦戈をまじえようとしません。兵士の中に不安が広がっていくスキピオ軍だったのですが、スキピオが待っていたのは氷雨が降る悪天候です。悪天候の中、カルタゴ連合軍とスキピオ軍の間の戦闘は長引いていくのですが、奇襲を狙って食事を十分とっていたスキピオ軍と奇襲を受け朝飯もとらずに戦いに巻き込まれたカルタゴ軍との体力差が徐々に影響し・・という戦況です。

これはトレビアの戦いで、ハンニバルがローマ軍に対して大勝利を収めた際の戦法で、ハンニバルの戦術をトレースして勝利を重ねてきたスキピオの作戦勝ちというところですね。さらにこの戦いで、東ヌミディアの王子・マシニッサを捕虜にすることに成功しています。当初はローマ軍に投降することを拒んでいたマシニッサですが、憧れの女性であったジスコーネの娘・ソフォニスパが、西ヌミディア勢をカルタゴ側に引き入れるために、西ヌミディア王・シュファクスの妃として差し出されたことを契機にローマ側として戦うこととなります。

さらにスキピオはローマ本国へ一時帰還して、ファビウスたち元老院の守戦派を押し込んで執政官となり、任務地のシシリアから志願兵を集め、大艦隊を組織して、カルタゴの本拠地・アフリカへ上陸します。しかし、スキピオ軍2万6千に対し、ジスコーネ+シュファクス連合軍9万3千と圧倒的な兵力差です。

そして、スキピオ軍は奴隷や志願兵で組織された俄作りの弱兵ばかりと侮るジスコーネとシュファクスに対し、スキピオのとった作戦は・・というところでここから先は原書のほうで。


紀元前3世紀、地中海をその支配下に収めつつあった強国「共和政ローマ」に反旗を翻し、ローマ史上最大最悪の苦難をもたらした、アフリカ大陸北岸にあったフェニキア国家「カルタゴ」の将軍・ハンニバルと、彼を斃し、ローマを滅亡の危機から救った救国の武将「スキピオ」の戦いを描いたローマ戦国史『カガノミハチ「アド・アストラ」(ヤングジャンプコミックスDIGITAL)』シリーズの第11弾から第13弾。

前巻までで、イタリア半島での戦闘でローマ軍は、主戦のマルケルスを失い大きく戦力ダウンしているのですが、ハンニバルの本拠地であるイベリア半島では、スキピオが「カルタゴ・ノヴァ」を陥落させてローマ軍優位に戦闘を進めています。

今回は、いよいよ長年にわたるハンニバルvsローマの戦いに決着がつくこととなります。


あらすじと注目ポイント


第11巻 スキピオはヌミディア王子・マシニッサを味方にし、カルタゴへ本格反撃

第11巻の構成は

第64話 マルケルスの贈り物
第65話 恵みの雨
第66話 再現されるトレビア
第67話 最愛の女
第68話 大樹と若木
第69話 怪物となる覚悟

となっていて、前巻でハンニバルの根拠地「カルタゴ・ノヴァ」を陥落させ、カルタゴ軍に大打撃を与えたスキピオだったのですが、これに危機感を抱いたカルタゴ側は、ハンニバルの弟・マゴ、東ヌミディアの王子・マシリッサ、カルタゴ本国からの派遣軍・ジスコーネが連合し、大軍団を結成して迎え撃とうとします。7万5千の大軍の前にスキピオ軍は押され気味になるのですが、これを救ったのが、マルケルスの配下にいたバンディウスです。彼はマルケルス戦死後、残った兵士を引き連れたスキピオ救援にかけつけた、ということですね。

バンディウスのノラ遠征軍の参加を得て、持ち直したスキピオ軍だったのですが、その後、数日間にわたってスキピオ軍はカルタゴ連合軍とは戦戈をまじえようとしません。兵士の中に不安が広がっていくスキピオ軍だったのですが、スキピオが待っていたのは氷雨が降る悪天候です。悪天候の中、カルタゴ連合軍とスキピオ軍の間の戦闘は長引いていくのですが、奇襲を狙って食事を十分とっていたスキピオ軍と奇襲を受け朝飯もとらずに戦いに巻き込まれたカルタゴ軍との体力差が徐々に影響し・・という戦況です。

これはトレビアの戦いで、ハンニバルがローマ軍に対して大勝利を収めた際の戦法で、ハンニバルの戦術をトレースして勝利を重ねてきたスキピオの作戦勝ちというところですね。さらにこの戦いで、東ヌミディアの王子・マシニッサを捕虜にすることに成功しています。当初はローマ軍に投降することを拒んでいたマシニッサですが、憧れの女性であったジスコーネの娘・ソフォニスパが、西ヌミディア勢をカルタゴ側に引き入れるために、西ヌミディア王・シュファクスの妃として差し出されたことを契機にローマ側として戦うこととなります。

さらにスキピオはローマ本国へ一時帰還して、ファビウスたち元老院の守戦派を押し込んで執政官となり、任務地のシシリアから志願兵を集め、大艦隊を組織して、カルタゴの本拠地・アフリカへ上陸します。しかし、スキピオ軍2万6千に対し、ジスコーネ+シュファクス連合軍9万3千と圧倒的な兵力差です。

そして、スキピオ軍は奴隷や志願兵で組織された俄作りの弱兵ばかりと侮るジスコーネとシュファクスに対し、スキピオのとった作戦は・・というところでここから先は原書のほうで。


第12巻 スキピオはハンニバルの「カンナエ」戦を模倣し、カルタゴ軍を打ち破る

第12巻の構成は

第70話 模倣の先へ
第71話 第二のカンナエ
第72話 届かぬ未来
第73話 兄と弟
第74話 人の道義
第75話 運命の会談

となっていてカルタゴ第二の都市「ウティカ」近くで夜襲によってジスコーネ+シュファクス連合軍を撃破したスキピオは、東ヌミディアの首都キルタに逃げ込んだシュファクスを追撃します。最初、スキピオの夜襲のショックから立ち直れず籠城を続けていたシュファクスだったのですが、妻ソフォニスパの説得に応じ、ジスコーネととともに3万の兵を組織してスキピオ軍をバグラデス川で迎え撃とうとします。

しかし、急ごしらえの歩兵とカルタゴ騎兵をマシニッサ率いるヌミディア騎兵が突進して崩し、これを救援しようと前身してきたイベリアの傭兵団をスキピオ軍が取り囲み、とハンニバルがカンナエでローマ軍に対して繰り広げた戦術を再現し、今度はカルタゴ軍が殲滅されてしまうこととなります。

この後、敗走するシュファクスを捕らえ、マシニッサはヌミディア国王となり、憧れの女性であったソフォニスパを取り返すことに成功するのですが、敵国の王妃であった彼女を王妃とすることにはローマ本国が反対し、マシニッサの恋は悲恋に終わってしまいます。

しかし、ソフォニスパの運命を弄んだカルタゴへの恨みは深く、本国政府の命令でアフリカに帰還したハンニバルが、カルタゴ軍への協力を依頼するのですが、マシニッサはスキピオ軍とともに戦うことを選択しています。

少しネタバレになるのですが、マシニッサ率いるヌミディア軍がローマ側についたのと、イベリアで勢力を張っていたハンニバルの弟・マゴが戦場での傷がもとで死んだことが、第二次ポエニ戦争の最終的な戦況に大きく関わってくることになります。


第13巻 ザマの地で、スキピオとハンニバルの最終決戦が始まる

第13巻の構成は

第76話 ザマの戦い~戦う理由
第77話 ザマの戦い~駆け引き
第78話 ザマの戦い~義の戦士
第79話 ザマの戦い~秘策
第80話 ザマの戦い~終戦
第81話 永遠に

となっていて、ハンニバルがアルプス越えしてイタリア半島に侵入し、ローマ本国を恐怖に陥れてから16年後、今度はアフリカの「ザマ」の地で、ローマvsカルタゴの決戦が繰り広げられます。

ザマ平原に展開された両軍は

  • ローマ=重装歩兵2万、軽装歩兵1万4千、ローマ騎兵2千7百、ヌミディア騎兵6千。
  • カルタゴ=歩兵5万、騎兵3千、戦象80頭

という陣容で、全体としてはカルタゴ軍優勢に見えるのですが、ハンニバルが今まで主力に据えていた騎兵の兵力と練度で劣勢な上、歩兵もローマ兵を中心に組織されているローマ軍に対し、傭兵と市民兵、古参兵の連合体であるカルタゴ軍は、戦力的には劣勢といわざるをえません。

この状況に対し、ハンニバルはガリア、イベリアリビアなどヨーロッパ・アフリカ各地から集まってきた、ローマ人によって土地を奪われ家族を殺された傭兵や、ローマに敗れればカルタゴは滅亡するというフェニキア人の闘争心を、彼特有の「弁舌」で呼び覚まし、戦象を先頭にローマ軍へと攻めかかっていきます。

これに対しスキピオは突進してくる戦象の群れを通路をあけてやり過ごし、戦象の後ろからやってくる歩兵に狙いを定めて、グラディウスで武装したローマ軍歩兵が接近戦で血祭にあげるという戦法をとります。

これに対し、ハンニバル軍は、ローマ騎兵やヌミディア騎兵を誘い込んで、戦列から離れたところへと誘導してローマ軍の機動力を削った上で、アルプス越え以来、ハンニバルに従軍してきた古参兵をローマ軍にぶつけます。戦闘力に優れた古参兵の突進はローマ軍を崩すかと思われたのですが、これはスキピオの想定どおりで、彼はハンニバルを模倣したある作戦が動き始め・・という展開です。

この戦いの詳細と、戦後については原書の報で確認してくださいね。少しネタばれすると、この戦いの後もハンニバルは生き残ってカルタゴ再建を図ろうとしていますし、スキピオはカルタゴに続いてセレウコス朝シリアへと進軍しているのですが、両者とも「政敵」によって足をすくわれているという皮肉な結末を迎えています。


レビュアーの一言

カルタゴ軍をあちこちで撃破してローマを最終的には勝利に導いたスキピオなのですが、本書で描かれているスキピオは戦術家としてのたぐいまれな才能をみせてはいるものの、そのほとんどがハンニバルの戦術の「模倣」によって勝ちをおさめています。

最終決戦となった「ザマの戦い」でも、突撃してくるハンニバル軍を包囲する「包囲殲滅戦」によって勝利していて、いわばハンニバルは敵の作戦に敗れたというよりも、自分自身の戦術に敗けたといってもいいかもしれません。



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