怪獣8号は防衛隊の一員となるが、進化した怪獣の新たな脅威が出現する=松本直也「怪獣8号」4~6(JUNPコミックス)

2024年3月5日火曜日

怪獣8号

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 各地に怪獣が出現し、容赦なく建物を破壊し、人々が犠牲になる「怪獣多発国・日本」で、駆除された怪獣専門の清掃業に従事していたアラサー「日比野カフカ」が、謎の生物によって自らが怪獣化し「怪獣8号」となったのですが、そのことを隠して防衛隊の一員となり、怪獣駆除に乗りだす、異世界「怪獣」シリーズ『松本直也「怪獣8号」(JUNPコミックス)』の第4弾から第6弾。


前回までで、謎の生物を呑み込んだことで怪獣化した日比野カフカが、相模原にでた怪獣の群れにあわせて出現した怪獣9号から市川レノたち同僚の防衛隊員を救出した功績で正式隊員に昇格し、めでたしめでたし、といったところだったのですが、今回は立川の防衛隊基地を襲った飛行怪獣の集団と戦ううちに、カフカが怪獣であることがばれ、「兵器化」の危機に帖面することになります。


あらすじと注目ポイント


第4巻 基地を襲った飛行怪獣を撃破。しかし、カフカの怪獣化が防衛隊にばれ、処分の危機に陥る



第4巻のAmazonレビューは


防衛隊立川基地が怪獣の群に空から襲われたが、隊員たちの尽力により余獣たちを退け始める。一方保科は、戦力全解放して大怪獣に応戦。決着がついたかに思われたが、大怪獣に変化が…!? そしてカフカの察知能力も「それ」に反応。そこに現れたのは…!? ――“脅威”が続く、第四巻!!


となっていて、前巻で飛来した飛行怪獣と亜白隊長の留守中、留守を守る保科副隊長ほか防衛隊員との間で戦闘が始まります。戦闘は、剣を操る保科と新式の特製武器を手にしたキコルのおかがえで防衛隊有利に展開していくのですが、保科の攻撃を耐えた末に巨大化した怪獣10号によって形勢が逆転。


一気に追い詰められる保科やキコルを救ったのが、急遽駆け付けた亜白ミナ隊長で、という筋立てです。


これで一応危機は脱したかに思えたのですが、このあと追い詰められた怪獣10号の放った余獣爆弾を、怪獣8号に変身したカフカが破壊し、立川基地と隊員たちを守ります。


しかし、これはカフカを防衛隊に拘束させ、怪獣としての処分に繋がることを意味しています。


防衛隊に拘束されたカフカに対し、防衛隊のドン・四ノ宮長官の厳しい尋問と処刑が始まり・・という展開です。


第5巻 カフカは兵器化を免れるが、彼を狙って怪獣9号が迫る



第5巻のAmazonレビューは


ついにその身柄を、防衛隊に拘束された日比野カフカ。そして防衛隊史上最強と謳われ、大怪獣2号の力を携えた四ノ宮長官により、カフカの処理が始まった。一方「人」であると主張するカフカは長官に応戦するも、怪獣8号の身体が制御不能になり…!? ――己を律する、第五巻!!


となっていて、カフカを人間でなく「怪獣」として処分しようとする四ノ宮長官の攻撃に我を忘れてしまったカフカは怪獣に変身し迎え撃ちます。ここで、過去に駆除した大怪獣2号を兵器化した怪獣スーツを身にまとう四ノ宮長官との大バトルが激化します。怪獣に心を奪われそうになったカフカだったのですが、それを食い止めたのが亜白ミナとの想い出で・・ということで、ここらは少し「純愛」ものっぽい甘さはあるのですが、これがカフカが殺処分され兵器化されることを免れ、防衛隊の生きた「兵器」として生存することを許される要因ともなってきます。


そして「怪獣兵器」としてカフカは、東京を守る第一部隊に配属されるのですが、そこへ人型怪獣である「怪獣9号」の指揮する怪獣の群れが襲撃します。


この攻撃は都内に同時多発的に増殖能力を付与した昆虫型怪獣を出現させ、防衛隊だけでなく怪獣8号をおびきよせ、昆虫型怪獣を指揮する怪獣9号が8号を斃して吸収しようという作戦です。


ここらで、人型怪獣の新しい能力として、吸収した人間や怪獣の能力・記憶を急襲する能力を有しているらしいことが明らかになってきます。


巻の後半では怪獣9号とカフカ(怪獣8号)との戦闘が激化していきます。


第6巻 都心を狙う昆虫型怪獣を撃退するが、怪獣9号の魔手は四ノ宮長官へ伸びる



第6巻のAmazonレビューは


怪獣9号と遭遇した日比野カフカだったが変身できずピンチに。そこに現れた四ノ宮キコルと共同で怪獣9号と対峙するが、変身出来ない理由はカフカ自身の怖れによることだと悟る。一方、鳴海隊長の前にも現れた怪獣9号は、戦いの中で進化して…!? ――仲間を信じる、第六巻!!


となっていて、防衛隊監禁中に怪獣の心に精神が呑み込まれたショックが後をひいて変身しきれないカフカに対し、怪獣9号の攻撃が加えられます。


怪獣9号に一方的にやられるカフカの救援にかけつけたのが、四ノ宮キコルです。尊敬していた防衛隊のヒロインであった母親の背中を追ってきた彼女の渾身の力を振り絞った反撃をバネにして、カフカは怪獣に心を取り込まれる恐怖心を克服していきます。


怪獣9号とカフカ(怪獣8号)の迫力あるバトルシーンは原書のほうでどうぞ。


カフカ+キコル、鳴海の反撃によって怪獣9号と彼の指揮する昆虫型怪獣と余獣を撃退したと思われたのですが、怪獣9号はレプリカにカフカたちの相手をさせ、本体は防衛隊本部へと潜入をしてきます。


怪獣9号の狙いは、怪獣2号のスーツを身に着けた四ノ宮長官を取り込んで、怪獣2号の能力を吸収することにあり、防衛隊の本部を舞台にして怪獣9号と四ノ宮長官のバトルが後半部分では展開されることとなります。


レビュアーの一言


通常の怪獣とは、能力も知能も格段上の「怪獣9号」の最終的な目標は今回もはっきりとはしてませんが、今まで人類に斃された怪獣の能力を復活させ、人類社会を破壊しようとしているらしい、という異生物との対決もので必須の「人類の敵」的な構成が今回で完成したようですね。


レビュアーの予想では、これから怪獣9号の攻撃がレベルアップすることや、カフカと四ノ宮キコルのほうの能力もアップしていくことが予測されるのですが、そこまでだと従来の戦闘ヒーローものと変わらない気がするので、人類へ無条件の敵意を抱く怪獣9号の心理的な屈折や背景が明らかになっていくことを期待するところです。

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