「千石・愛梨」と「晴海・清一郎」の二組の親子の共同生活のドタバタと愛情物語を描いた本シリーズも8巻目となった。
性格の全く異なる二組というシチュエーションがこの話のキモとなっているのだが、そもそも、この千石と晴海がなぜ友人関係を継続していたかといったところや、共同生活のきっかけは、といったところは謎のままであった。そしていよいよ、それが明らかになる、といったところで1年間の共同生活のひとまずのまとめ、といった趣の今巻である。
【収録と注目ポイント】
収録は
36話 ソース焼きそば
37話 エビフライ
38話 チャーハン
39話 かぼちゃスープとローストチキン
40話 チンジャオロースー
ウチレシピ
パパ飯レシピ
となっていて、36話は就活中にギックリ腰になった晴海が、彼を会社までおくってやった千石へお礼を言うための千石のもとを訪れるところからスタート。ただ、この時、千石は、師匠の整体院で修行を始めたあたりで、まだ実家にいる頃なので、母親との大喧嘩中に晴海が来訪するという間の悪い再会シーンですね。
そして、留年しそうな千石のために、追試突破の無料の臨時家庭教師をやることとなり、千石から振る舞われるのが、この半熟卵のせのソース焼きそば。
このシーンで千石が自分の母親がつくれるのは「湯沸かすのと、米炊くのと、焼きそばぐらいだし」と寂しそうにいうあたりに、後に母親と和解するきっかけが隠れている気がします。
37話、38話は、千石と愛梨の母親・真希との同棲生活の始まりから、愛梨を引き取り、暮らし始めるところまで。母親との暮らしを嫌って実家をでた千石のささくれた心が、真希さんによって癒やされていくあたりが、しんみりと描かれてますね。
とはいうものの、突然の幼児との生活っていうのは,愛梨のきまぐれに翻弄されていて、千石にはかなり荷が重かったようですね。まあ、愛梨と心を通わせる事のできた料理が「レタス入りチャーハン」で、愛梨の「ママのとおなじあじする」という言葉に、別れてもどこかでつながっていた千石と真希の関係を暗示しています。
39話では、前話を受けて、千石・愛梨親子と、晴海・清一郎親子が共同生活をはじめる経緯が語られます。生真面目で几帳面な晴海と清一郎親子の暮らしが、その当時かなりの限界にきていたのがちょっと意外ではあります。
まあ、二人とも性格が同じなので、深みにハマるとどんどん沈んでいってしまうタイプなので当然の結果かもしれないですな。
最終話の40話は、思い出話から現在に戻って、愛梨と清一郎の食べるご飯の量がどんどん増えてきて、大きな炊飯器を購入する話。突き詰めれば、家電を買い換えるごく小さな話なのだが、8巻分の共同生活を凝縮してのスープをとったような話に仕上がってます。
【レビュアーから一言】
いままでの経緯や、千石と愛梨の母親・真希との関係とかがわかって、スッキリする一方で、晴海と慎一郎の母親との出会いであるとか、晴海が仕事一辺倒なのはわかるのだが、分かれるに至ったのは、といった「晴海」一家のほうの秘密はまだ明らかになっていない。36話で、千石のところへ通うために、仲間のBBQの誘いを断る姿を遠くで見ているのが、後の晴海の奥さんっぽいのだが、ここらは次巻以降で明らかになるんでありましょうか。
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