前話で共同生活を始めたきっかけが明らかになったのだが、もちろん、千石・愛梨と晴海・清一郎の共同生活は終わらない。晴海の包丁恐怖症のもととなった事件のケリがきちんとついたり、「茜」が素直に「千石」にお礼が言えたり、と今までのいろんなわだかまりが溶けていくのが今巻である。
パパ飯レシピでは、夏の定番なのだが、秋になってもまだ残っている「そうめん」の活用法が出ています。
【収録と注目ポイント】
収録は
41話 懐かしのナポリタン
42話 鶏肉のスタミナ漬け焼き
43話 ビーフストロガノフ
44話 サワークリームドーナツ
45話 茶碗蒸し
ウチレシピ
パパ飯レシピ
となっていて、41話、42話では、晴海が「包丁恐怖症」になる原因となったマンガ家・山代が登場。
前巻までの回想シーンでは、この漫画家は、晴海を逆恨みして自殺未遂、みたいなイメージがあったのだが、どうやら、少年誌で人気のあった山代を成人誌で再デビューさせたまでは良かったのだが、人気を上げるのに焦って、無理な書き直しをさせたのが原因のようですね。
そのまま、人気が出ずにくすぶっていた山代が漫画家を諦めて故郷へ帰ろうとするのを引き止め、再びマンガを書かそうとする晴海だったのだが・・・、という展開。この結末は原話で確認してもらうとして、「千石・春海たち親子二組」+「漫画家の山代」で食する「焼き肉」がこの話のキーになってます。
愛梨と清一郎のガブッと、美味そうに焼き肉をがっつく姿が良いですな。ちなみに、山代が漫画家として再生するかどうかは話の終わりのところに小さなヒントがあります。
43話は、子供が登場する視聴者参加の不動に人気TV「はじめてのおつかい」の「パパと親父のウチご飯」バージョン。TVに刺激されて、せがむ愛梨にまけて、お使いに行かせることになるのだが、
あいりちゃん
さっき、たいやき買っちゃった
といった風に、TVではありえない「買い食い」をして、買い物のお金が足りなくなってしまいます。さて、愛梨と清一郎はどうする・・・、といったのが、この話のキモ。二人の性格の差がよくあらわれていますね。
44話は、引っ込み思案の清一郎がちょっぴり成長して、前へ自分から踏み出していく姿が描かれます。表題通り、サワークリームドーナツをつくることになるのですが、愛梨の姿に癒やされてください。
最終話の45話は、料理教室の壇姉妹の妹「茜」ちゃんの進路に関してのあれこれ。茜ちゃんも高校3年生となったのだが、成績は良いのだが、
何もやりたいことがないのに大学にいくのも悪いっていうか
うち、そんなに裕福じゃないし
と悩みは尽きない。料理の専門学校に行って、卒業したら姉のゆかりの店を手伝う、と申し出るのだが、姉からはきっぱりと断られ、という筋立て。このへんのアドバイザーは、優等生の晴海ではなくて、あれこれと突き当たってきた千石の
その仕事が余程すきじゃねーと
続けられねーこともあると思うんだよ
姉ちゃんもそれがわかってっから反対したんじゃねーの
というアドバイスがやはり一番、効きがよいようですね。
【レビュアーから一言】
一番はじめの41話では、場末の喫茶店の「ナポリタンスパゲティ」が登場します。「パスタ」ではなくて「スパゲティ」ですよ。
本書内で「冷めてもうまくて、打ち合わせしながら喰うのに、ちょうどいいんだわ」といわせる、昔懐かしい、おじちゃん・おばちゃんの経営していた昔ながらの喫茶店でよく見かけた逸品なのだが、スタバなどのカフェが世の中を席巻するにつれて絶滅危惧種になってきたものですね〜。
たしかに、ノートPCをパシパシとタイピングしながら食うものとしてはイメージが合わないんだが、どこかで生き延びて欲しいメニューであるのだが・・・。
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