桓騎軍は趙へ攻め入るが扈輒軍に大苦戦 = キングダム62 趙都「邯鄲」攻撃編

2021年9月30日木曜日

キングダム

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 中国の春秋戦国時代の末期、戦国七雄と呼ばれる七カ国同士の攻防が続く中、中華統一を目指す秦王「嬴政」と、戦争孤児の下僕から、天下一の大将軍を目指す「信」が、ともにその夢の実現を目指していく歴史大スペクタクル「キングダム」シリーズ第62弾を総解説します。


前巻で、楚から什虎城を分捕って魏領としたことの見返りに3年の条件付きで秦・魏同盟を呈締結した秦王・政は、かつての「六大将軍」制を復活し、いよいよ中華統一のための本格的な侵攻を始めます。まず第一の標的は、宿敵の趙で、李牧失脚後、軍を率いている「扈輒将軍」との国をかけての戦いが始まります。


あらすじと注目ポイント>桓騎軍は趙へ攻め入るが大苦戦


第62巻の構成は


第669話 識

第670話 致命的なこと

第671話 任命の儀

第672話 黄金の翼

第673話 漂う空気

第674話 険地への誘い

際675話 前へ

第676話 渇きの理由

第677話 飛信隊の行方

第678話 影丘

第679話 攻略の糸口


となっていて、前巻から始まった羌瘣と羌礼の死闘も終結し、羌礼は正式の飛信隊のメンバーとなり実績を上げていくことになるのですが、物語の本筋は、秦本国の動きに移ります。


いよいよ中華統一に本格的に乗り出すため、昭王時代に設けられた「六将軍」の制度が復活され、蒙武、騰、王翦、楊端和、桓騎の五人が任命されます。


ここで注目しておかないといけないのは、5人までしか任命されていないということで、残り一つの将軍の座を目標に、信や王賁、蒙恬たちが競い合うという設定になってます、


本シリーズの「六大将軍」の制度は、それぞれの将軍の判断で戦争の遂行すべてを采配できるというもので、このシリーズ独自設定なのですが強力な独立軍を6つ作り上げるもの。これからの秦軍の六カ国への大侵攻を考えると、これぐらい大きな裁量権がないと中華統一はできなかったような気がするのですが、史実の姿では己を頼むことの多かった政(始皇帝)の性格に合っていたかどうかは別問題かと思います。

丞相の昌文君は

戦争の自由が許されるからといって

何をしてもいいということでは決してない

敵国の民であろうと一般人の殺戮、暴虐は一切禁ずる

まして反乱なぞは決してあってはならぬ

と5人に対して釘を刺しているのですが、果たして効果があったかどうかは後の歴史が証明しています。


もっとも、失敗した時の処断は、すでに「法の番人」ともいえる李斯が復権しているので、おそらく趙で李牧が追放されたことは比較にならないほどの厳しい処置が待っていると思います


この六大将軍復活の話は、当然、各国の警戒を生むこととなり、それぞれが軍の増強や合従連衡を始めます


で、まず六大将軍が侵攻する標的となるのが、宿敵「趙」です。李牧が追放されたあと、総大将となった「扈輒(こちょう)」大将軍と彼が率いる超国軍と、王翦、楊端和、桓騎が趙王都「邯鄲」を守る「武城」と「平陽」の二城の攻略をめぐって戦端を開きます。


扈輒軍と対峙するのは、あの野盗出身での桓騎軍ですが、15万の扈輒軍に対し、かなりの苦戦気味。友軍の王翦軍が、扈輒と桓騎の狙いが読みきれず様子見をしているので、単独で趙の大軍を受け止めている状態です。六大将軍制は、それぞれの将軍の自由度が高いので、本国から統制もできないのでしょうね。


特に左翼は「影丘」という崖に取り囲まれた陣地の攻撃で多くの戦死者を出しているのですが、桓騎将軍は、正面攻撃の手を緩めようとしません。このあたりは、日露戦争時の「二〇三高地」の攻略戦を彷彿とさせるところです。


この影丘攻略に投入されているのが、王賁の「玉鳳隊」で、分厚い趙軍の右翼・岳白公の攻撃の前に壊滅状態で、王賁自体も瀕死の重傷を負っています。ここに飛信隊がかけつける、という展開です。王賁は自隊の大きな犠牲のもとにつかんだ「影丘」の攻め方を信に伝授するのですが・・といった展開です


レビュアーの一言>趙・扈輒将軍の本質は?


今回、趙国軍の総指揮をとっている「扈輒将軍」とは、李牧を処刑しようとした悼襄王のときは邯鄲を守って王都の”守護神”と称された人物で、かなり国王派の信頼も厚かった人物と思われます。


しかし、第59巻で李牧が投獄され、刑死されそうになったときは、当時、舜水樹と一緒に守っていた「列尾」の守備兵を引き上げて、李牧を救うために邯鄲に引き返し、李牧を失えば、趙は滅びる、とまで言ってますので「国王派」「郭開派」ではなく、国の将来を憂える真面目な「武人」とのような気がするのですが、彼は斜陽気味の趙を支え切ることができるのでしょうか・・。

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