高校文化祭で「零」は「ひなた」に再告白。そして獅子王戦トーナメントへ=羽海野チカ「3月のライオン」14〜15(ジェッツコミックス)

2023年10月22日日曜日

3月のライオン

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 両親と妹を交通事故で失い、プロ棋士に家に引き取られ、孤独を抱えながら成長し、中学生でプロ棋士となった少年「桐山零」を主人公に、彼が下町でもんじゃ焼き屋を経営する祖父とともに暮らす「あかり」「ひなた」「モモ」の三姉妹と出会い、さらに彼を取り巻く高校の元担任教師・林田や、同期のライバル・二海堂などの棋士仲間と接しながら成長していく、ハートフル将棋マンガのシリーズ『羽海野チカ「3月のライオン」(ジェッツコミックス)』の第14弾~第15弾。


あらすじと注目ポイント

第14巻 「あかり」争奪戦は島田八段が一歩リードか?

第14巻の構成は

Chapter.140 ふわふわの宝物
Chapter.141 なつかしい味①
Chapter.142 なつかしい味②
Chapter.143 赤い橋のほとりで①
Chapter.144 赤い橋のほとりで②
Chapter.145 赤い橋のほとりで③
Chapter.146 赤い橋のほとりで④
Chapter.147 赤い橋のほとりで⑤
Chapter.148 秋の風景①
Chapter.149 秋の風景②
Chapter.150 秋の風景③
Chapter.151 秋の風景④
Chapter.152 秋の風景⑤

となっていて、冒頭は「秋の祭り」に出店で出す新商品のアイデアで「ピーナッツの甘煮」を使った料理を「あかり」よ「ひなな」二人で取り組んでいます。これが後巻で店の拡充話に結びついていきますね。「ひなた」の友人の「ちほちゃん」もイジメのトラウマからだんだんと回復してきているようです。

中盤では、川本家の近くの小さな赤い橋の上で、ハゼ釣り始めるのですが、そこで「あかり」をめぐって、島田八段と林田先生が微妙な対決を始めています。そして二人がそれぞれのことを語り合ううちに、人の好すぎる二人は意気投合してしまうことになります。まあ、このシリーズ特有のふんわりとした結末ですね。ただ、最後のところで島田八段が株をあげていますが、詳細は原書で。
さらに、零にとってショックなことに、「ひなた」が零と「あかり」がお似合いだと思っているのでうまくいってほしい、という衝撃発言をしています。

後半部分の「秋の風景」編では、零の高校の「文化祭」です。3年生となって最後の文化祭彼は「ひなた」たちの出しているクラスの出店や自分のクラスの出店の手伝いとかをしたいのですが、校長や教頭・林田先生の参加する将棋の「職団戦」=「職業団体対抗将棋大会が開催されている会場へ引っ張り出されています。異常に勝負に賭けている校長たちを零はどういなして、高校の文化祭にかけつけるか、がポイントになります。


第15巻 零は「川本家」での経験をバネに獅子王戦トーナメントに生き残る

第15巻の構成は

Chapter.154 星の降る夜に①
Chapter.155 星の降る夜に②
Chapter.156 あずさ1号①
Chapter.157 あずさ1号②
Chapter.158 あずさ1号③
Chapter.159 あずさ1号④
Chapter.160 あずさ1号⑤
Chapter.161 道①
Chapter.162 道②
Chapter.163 道③
Chapter.164 道③
Chapter.165 道⑤
Chapter.166 道⑥
Special Episode あかりの銀座物語

となっていて、冒頭では、校長たちの職団戦から脱出して、高校の文化祭に間に合った零は後夜祭のキャンプファイヤーで、ようやく「ひなた」に自分の恋心を伝えることができます。甘酸っぱい、不器用な恋ものがたりをお楽しみください。

中盤の「あずさ1号」は獅子王戦の挑戦者を決めるトーナメント戦での「野火止あづさ」六段との対局のエピソードです。彼は「高校生棋士」とあいてデビューし、当時は注目されていたのですが、「零」や「二海道」など中学生棋士の登場で一挙に話題の中心からはずれ、零たちに異様なほどの対抗意識を燃やしています。この獅子王戦の挑戦者トーナメントで零を倒し、再びマスコミの話題の中心に返り咲くことを夢見ているのですが、それをふっとばすような手を零が繰り出してきて・・という筋立てです。

後半部分では同じく獅子王戦のトーナメントで、中盤で倒した野火止六段の師匠となる田中七段との対局が描かれます。


レビュアーの一言

14巻での高校文化祭での「ひなた」への再告白や15巻での「獅子王戦トーナメント」での四組優勝と、リア充が目立つタームなのですが、そうした「リア充」を抱えながら、勝ち続けていくことができるのか、が最後に問われるタームともなっています。

家族を失い、将棋しかないところからスタートして、将棋に勝つことで次自分の拠り所をつくってきた彼が、川本家をはじめとした様々な人間らしいものを手に入れて、棋士としてどう成長していくのか気になるところです。

病気がちな息子二人を、編集者をしている妻との共働きで成人させた後、再び体力づくりを初めて、54歳になってさらにパワーアップした棋士を相手に圧倒されそうになるのですが、それを救ったのが、「川本家」で食べさせてもらった「シチュー」の味と思い出で・・という展開です。

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